厚生労働省「令和3年簡易生命表」によると、日本の男性の平均寿命は81.47歳、女性の平均寿命は87.57歳です。
男性に比べて女性の平均寿命が長いこともあり、65歳以上でひとり暮らしをする女性は増えています。また、現代ではおひとりさまを選択する人もいます。
では、65歳以上の女性ひとり世帯は年金だけでの生活が可能なのでしょうか。
本記事では、65歳以上単身世帯の平均生活費や年金受給額を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 65歳以上でひとり暮らしの女性はどれくらいいるのか
内閣府「令和4年版高齢社会白書」によると、65歳以上でひとり暮らしをする女性の割合は以下のとおりです。
1.1 65歳以上で一人暮らしの女性の割合の推移
年代 65歳以上で一人暮らしの女性の割合
- 1980年 11.2%
- 1985年 12.9%
- 1990年 14.7%
- 1995年 16.2%
- 2000年 17.9%
- 2005年 19.0%
- 2010年 20.3%
- 2015年 21.1%
- 2020年 22.1%
- 2025年 23.2%
- 2030年 23.9%
- 2035年 24.3%
- 2040年 24.5%
一人暮らしをする65歳以上の女性の割合は1980年には11.2%でしたが、2020年には22.1%まで増加しています。また、2040年には24.5%までさらに増える見込みです。
2. 65歳以上ひとり暮らしの生活費はいくらか
増え続ける65歳以上の一ひとり世帯ですが、ひとり世帯の生活費はどの程度かかるのでしょうか。
総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)」によると、65歳以上の単身無職世帯における平均生活費は以下のとおりです。
2.1 65歳以上無職単身世帯の生活費
消費支出合計 :13万2476円
- 食料 :3万6322円
- 住居 :1万3090円
- 光熱・水道 :1万2610円
- 家具・家事用品 :5077円
- 被服及び履物 :2940円
- 保険医療 :8429円
- 交通・通信 :1万2213円
- 教養娯楽 :1万2609円
- その他の消費支出 :2万9185円
非消費支出合計 :1万2271円
- 直接税 :6056円
- 社会保険料 :6158円
消費・非消費合計 :14万4747円
税金や社会保険料なども合わせると、平均で月に14万4747円の生活費がかかっています。もっとも支出の割合が大きいのは食費で、全体に占める割合は約25%です。