楽譜が読めなくても上から降りてくる光の通りに演奏するだけでマスターできる、そんな夢のようなガジェットが登場しました。オルゴールのような音色に癒されて脳に適度な刺激も与えてくれる。某米国有名音大卒、ピアノ現役バリバリの僕が「今まで楽器はやったことがない」という方におすすめしたい入門楽器です。

【伝統楽器×音ゲー】今、カリンバファンが増えている

その素朴な音色と小さいボディで人気が高まっているカリンバ。コロナ禍で趣味として始めた人も多いようで、YouTubeで動画を検索してみるとたくさんの楽曲が出てきます。

でもこれまでのカリンバは楽譜を追う必要がありました。これだけでちょっと苦手意識が出てきますよね…。そんな方におすすめしたいのが「Kalimba GO」です。

筆者撮影

Kalimba GOは一般的なカリンバの上にマイクを内蔵したディスプレイを付けたもの。このディスプレイがマイクで音をひろいながら、演奏をガイドしてくれます。好きな楽曲を選んでスタートすると弾くべきキーの上に光が落ちてきます。このキーを弾くまで光は一時停止、弾くとその音に反応して次の音に進みます。

筆者撮影

楽器部分は完全にアコースティックなのでとても良い音色がします。曲によってチューニングを変えたい時は内蔵のチューナーで1音ずつ調整が可能。医学的にもストレス軽減効果があるとされているソルフェジオ周波数を含む音階に調整したい時にも便利です。

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練習では視覚、聴覚、触覚と多くの感覚を同時に使うので頭の体操にもなります。癒されながら頭のトレーニングもできるということでここ数年人気が高まっているようです。

【伝統楽器×音ゲー】簡単な仕組みだけど優秀

音を感知して表示を変えるだけのシンプルな仕組みですが、実用性はとても高いと言えます。僕自身はピアノ経験者ですが、カリンバは音の並びかたがピアノと全く違うので楽譜を見てもすぐには弾けません。

でもKalimba GOなら弾く場所をリアルタイムで指示してくれるので、知っている曲ならものの5分で弾けるように。手軽さに驚きました。

もう一ついいなと思ったのは楽譜を持ち歩かなくて良い点。Kalimba GOだけケースに入れて持ち運べばどこでも練習ができちゃいます。これは他の楽器にもない大きなメリットです。すぐに練習ができるほど上達が早いので身につけやすいでしょう。

【伝統楽器×音ゲー】弾きたい曲を楽譜データに変換できる

Kalimba用の楽譜自体が少ないのもあって内蔵されている曲だけでは物足りないのでは?と思っていましたが心配無用。実は公式サイトへログインすると、音源からKalimba GOで使えるデータに変換する機能が使えます。

筆者撮影

例えば、動画サイトで見たKalimbaの演奏を弾けるようになりたいと思ったら、その音源を公式サイトに設定します。すると音声データからライトが点灯するタイミングを認識して変換され、これを使った練習が可能になるというわけです。

データは微修正できるので、認識がおかしかった場合はその場で直してから本体に読み込みます。この一連の流れもWi-Fi経由で接続してスムーズに完了。痒い所に手の届く仕様にかなり好感を持ちました。

僕が手に入れたときはクラウドファンディングでしか購入できませんでしたが、現在は通常購入可能なようです。とても面白い楽器なので、今後2段のカリンバなど他のタイプにも対応してくれるのを願っています。

参考資料

Kalimba GO – Makuake

木村 ヒデノリ