2025年度の年金支給額は1.9%引き上げられましたが、依然として「年金だけでは生活が苦しい」と感じる高齢者世帯は少なくありません。
そうした状況をふまえ、公的年金の受給者のうち、一定の要件を満たす方に対して支給されるのが「年金生活者支援給付金」です。
この制度は、老齢年金・障害年金・遺族年金の各受給者を対象に、月額数千円を年金に上乗せして支給する仕組みで、2025年度は給付基準額が前年度より2.7%引き上げられています。
本記事では、8月15日の年金支給日にあわせて給付金を受け取れるのはどのような人か、支給額の目安や申請方法、そして対象となる収入基準の詳細について、わかりやすく解説します。
1. 【2025年度最新】年金生活者支援給付金の給付基準額と平均給付月額
「年金生活者支援給付金制度」は、公的年金等の収入が一定基準を下回る方を対象に、年金に加えて支給される給付金制度です。
給付額は、「保険料を納めた期間」や「加入していた月数」などにより異なり、受給者ごとに個人差があります。
2025年度は物価上昇などの影響を受け、給付基準額が前年より2.7%引き上げられました。
- 老齢年金生活者支援給付金(月額):5450円(+140円)
- 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円(+175円)・2級5450円(+140円)
- 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円(+140円)
実際の支給額は、上記の給付基準額をもとに、保険料納付済期間などに応じて計算されます。
なお、「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2024年3月における平均給付月額は以下のとおりです。
- 老齢年金生活者支援給付金:4014円
- 障害年金生活者支援給付金:5555円
- 遺族年金生活者支援給付金:5057円