少子高齢化という構造的な背景とともに、人手不足が叫ばれる中、パートタイマー(パート)やアルバイトとして働く人が以前より増えてきているのでは?とお考えの方もいるのではないでしょうか。今回は、パートとアルバイトは何が違うのか、どの程度の人がパートやアルバイトで働いているのかについて見ていきたいと思います。
「パート」と「アルバイト」。その定義や印象に違いはある?
「パート」と「アルバイト」と聞くと、みなさんはそれぞれの定義をどのようにお考えになるでしょうか。
たとえば、アルバイトは大学生や高校生などのいわゆる学生が、学業の合間の時間を調整しながら1回につき数時間の仕事をしている状態。また、パートはそれ以外の属性の方が、1週間のある程度決められた時間枠で仕事をしている状態。このようなイメージを持っている方も多いでしょう。ただ、その言葉に対する印象は人それぞれかもしれません。
では、雇用に関する監督官庁である厚生労働省(厚労省)がどのような定義をしているのかを見てみましょう。
パートとアルバイトには区別がない!?
厚労省のウェブサイトによると、パートタイム労働法の対象とする「短時間労働者(パートタイム労働者)」では、パートとアルバイトの区別がありません。
というのも、パートタイム労働者は「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています(ここでいう「通常の労働者」とは、業務の種類ごとに「正社員」や「正職員」などの正規の労働者がいる場合には、その労働者のことを指します)。
パートやアルバイトの他に、嘱託、契約社員、臨時社員、準社員などの呼び方が異なる形態であっても、この条件に当てはまる場合はパートタイム労働法におけるパートタイム労働者に含まれることになります。
パートとアルバイト、それぞれの人数の推移は?
一方、実際の就業現場では、採用側のそれぞれの定義で「パート」と「アルバイト」が使い分けられることも多いのではないでしょうか。
実は総務省が発表している「労働力調査」では、勤め先の呼称に基づいたデータが集計されています。ちなみに、同調査の英訳ではパートを「Part-time worker」、アルバイトを「temporary worker」としています。
下図は、労働力調査における2002年から2016年のパートとアルバイトの人数(年平均)の推移を見たものです。
パートの人数は2016年平均で988万人。2002年平均が718万人でしたので、足元では対02年比で40%弱の伸び率を示しています。
一方、アルバイトの人数は2016年平均で415万人。2002年平均が336万人ですので、足元では対02年比で24%の伸び率です。
いずれも増加していますが、パートの伸びがアルバイトを大きく超えているのが最大の特徴です。
まとめにかえて
いかがでしたでしょうか。パートタイム労働法ではパートとアルバイトの区別はありませんが、勤め先の呼称ベースの労働力調査ではパートの伸びが大きいことが分かりました。
今後、少子高齢化という人口動態にともなう背景やインターネットやスマートフォンの普及といったICT環境の改善により、働き方はこれまで以上に大きく変わり、多様化していくでしょう。
その中でパートはすでにアルバイトの2.4倍程度存在しており、その規模も大きくなってきています。近年ではその労働力として50歳代や60歳代といった中高年層も増加しています。パートという働き方がどういった広がりを見せるのか、引き続き注目です。
LIMO編集部
