30歳で福岡から東京に転勤してきた筆者が、一番驚いたことは「物価の違い」です。

マンションの賃料や飲食店の食事代、生活に関わるすべてのお金が高いため、いままでどんぶり勘定だった収支をきちんと考える必要があるな、と感じた記憶があります。

いまも、地域によって多少の差はあるかもしれませんが、止まらぬ物価上昇が家計を圧迫していることは感じますよね。

定年退職したあとにいまの生活水準を保てるのか、不安に感じている方は多いのではないでしょうか。

今回はセカンドライフで収入の柱となる厚生年金にフォーカスしていきたいと思います。

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1. 厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

日本の公的年金制度は、「国民年金」と「厚生年金」から成り立っており、2階建て構造とも呼ばれます。

1階にあたるのが、日本に住む20~60歳未満のすべての方が原則加入する国民年金で、2階部分が、会社員や公務員などが加入する厚生年金です。

厚生年金の受給額は納めた保険料や加入期間で決まるため、将来もらえる厚生年金額は現役時代の状況によって大きく左右されます。

では、いまのシニア世代は実際にいくらの厚生年金を受給しているのでしょうか。次で確認していきましょう。