働き方改革が叫ばれる中、仕事時間やその質に議論が集中しています。では、いったい今、日本人はどれくらいの時間仕事をし、また睡眠をとっているのでしょうか。

日本人男性の世代別仕事の平均時間量

NHKが2016年5月に開示した「日本人の生活時間・2015」によると、男性有職者の平日における仕事の時間量は平均(全員平均)で7時間28分となっています。

これは、前回2010年の7時間24分よりも若干増加していますが、15年前の2000年の7時間34分より減少しているという水準です。なお、20年前の1995年は7時間22分でした。

2015年における仕事時間量を男性の年代別に見ていきましょう。すると、20代:8時間17分、30代:9時間30分、40代:9時間22分、50代:9時間4分、60代:7時間7分となっています。

いわゆる「働き盛り」という言葉が適当なのか分かりませんが、この数値からは30〜40代の労働時間が長いことが分かります。50代も30〜40代よりは少ないものの、9時間を超えています。

30〜40代の9時間を超える労働環境を1日にあてはめてみると、9時から就業開始し、お昼に1時間の休憩を挟んだとして、就業終了時刻は平均して夜7時を過ぎることになります。

30〜40代のサラリーマンの方からは「7時までに仕事が終わらないのは当たり前だ」という声も聞こえてきそうですが、平均して就業終了時刻が7時を超えるのでは、子供がいる家庭では平日に家族全員で夕食をとるのは難しそうです。

また、この数値だけで男性が家事に参加するのは難しいということにはなりませんが、職場環境によっては限定的にならざるを得ないとも言えます。

ちなみに、この30〜40代の仕事の時間量は5年ごとの調査で毎年ブレがありますが、1995年の30代の仕事の時間量は9時間、40代は8時間36分であり、この20年間でいずれも増えています。

働き方改革が叫ばれるのは、働き盛り世代の労働時間の長時間化も背景にあるのではないかと思わせられます。

睡眠の時間量はどれくらいか

では、仕事の疲れをいやすための睡眠の時間量はどの程度なのでしょうか。