「おひとりさま」は老後に備えていくら貯蓄する必要がある?

老後の資金と聞くと、「老後資金2000万円問題」を思い浮かべる方もいるかもしれません。

「今から2000万円も貯めるなんて無理」と思っている方もいるかもしれませんが、人によって老後に必要な生活資金は異なるため、2000万円という金額は全員にあてはまりません。

では、実際のところ「おひとりさま」は、老後に備えて必要な貯蓄額をどのように試算すればいいのでしょうか。

老後までに必要な貯蓄額は、「老後の生活費」から「老後の収入」を引いて「不足する金額」が目安となります。

生命保険文化センターの行った調査によると、夫婦で老後生活を送ることを想定したうえで必要と考える最低日常生活費は、月額で平均23万2000円となりました。

出所:公益財団法人 生命保険文化センター「 2022(令和4)年度生活保障に関する調査 」

上記の調査は、夫婦合わせての最低日常生活費であるため、おひとりさまの場合はもう少し低い金額を想定しても良いでしょう。

上記の目安となる金額に、自分がもらえる年金の受給額を引いた金額が、月に不足する金額となるため、その金額分×老後の年数を計算すれば、老後資金の目安が分かります。

たとえば、65歳で定年退職をしたあとに、90歳まで寿命を全うすることを想定すると、不足分の金額×25が、おおよその老後資金の目安となります。

厚生労働省の調査した令和3年時点の平均寿命では、男性が81.47歳で女性が87.57歳となっているため、こちらも目安金額を計算する際の参考にすると良いでしょう。