2023年4月13日に行われた衆院本会議において健康保険法等の一部を改正する法律案が可決され、後期高齢者医療制度の保険料の引き上げが話題となっています。

少子高齢化が進む日本では、今後ますます高齢者の負担が重くなっていくでしょう。

では、65歳でリタイアを迎えた夫婦の場合、どのような生活を送れるのでしょうか。

あくまでも平均ではありますが、現時点での年金収入や貯蓄などを深掘りしてみます。

これらをヒントに、「自分自身の老後のマネープラン」を考えてみましょう。

【注目記事】【老齢年金の一覧表】厚生年金・国民年金「60歳~80歳代」平均的な年金月額はいくら?

1. 65歳以上「リタイア夫婦」を支える年金収入はいくらか

老後の暮らしの柱となる「公的年金」は、国民年金と厚生年金の2階建て構造となっています。

それぞれの支給額について、厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに見ていきましょう。

1.1 国民年金

平均月額:5万6368円
総受給者数:3342万8985人

出所:厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・国民年金の受給額分布

  • 1万円未満:7万27人(0.2%)
  • 1万円~2万円未満:28万4152人(0.9%)
  • 2万円~3万円未満:90万3006人(2.7%)
  • 3万円~4万円未満:274万9550人(8.2%)
  • 4万円~5万円未満:463万6048人(13.9%)
  • 5万円~6万円未満:791万730人(23.7%)
  • 6万円~7万円未満:1500万3006人(44.9%)
  • 7万円以上:187万2466人(5.6%)

1.2 厚生年金

※国民年金部分を含みます

平均月額:14万3965円
総受給者数:1618万445人

出所:厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・厚生年金の受給額分布

  • 1万円未満:9万9642人(0.6%)
  • 1万円~2万円未満:2万1099人(0.1%)
  • 2万円~3万円未満:5万6394人(0.3%)
  • 3万円~4万円未満:10万364人(0.6%)
  • 4万円~5万円未満:11万1076人(0.7%)
  • 5万円~6万円未満:16万3877人(1.0%)
  • 6万円~7万円未満:41万6310人(2.6%)
  • 7万円~8万円未満:70万7600人(4.4%)
  • 8万円~9万円未満:93万7890人(5.8%)
  • 9万円~10万円未満:113万5527人(7.0%)
  • 10万円~11万円未満:113万5983人(7.0%)
  • 11万円~12万円未満:103万7483人(6.4%)
  • 12万円~13万円未満:94万5237人(5.8%)
  • 13万円~14万円未満:91万8753人(5.7%)
  • 14万円~15万円未満:93万9100人(5.8%)
  • 15万円~16万円未満:97万1605人(6.0%)
  • 16万円~17万円未満:101万5909人(6.3%)
  • 17万円~18万円未満:104万2396人(6.4%)
  • 18万円~19万円未満:100万5506人(6.2%)
  • 19万円~20万円未満:91万7100人(5.7%)
  • 20万円~21万円未満:77万5394人(4.8%)
  • 21万円~22万円未満:59万3908人(3.7%)
  • 22万円~23万円未満:40万9231人(2.5%)
  • 23万円~24万円未満:27万4250人(1.7%)
  • 24万円~25万円未満:18万1775人(1.1%)
  • 25万円~26万円未満:11万4222人(0.7%)
  • 26万円~27万円未満:6万8976人(0.4%)
  • 27万円~28万円未満:3万9784人(0.2%)
  • 28万円~29万円未満:1万9866人(0.1%)
  • 29万円~30万円未満:9372人(0.05%)
  • 30万円以上:1万4816人(0.1%)

上記から読み取れることは、

  • 厚生年金があると老後の年金は比較的手厚い
  • 個人差が大きく、平均は鵜呑みにできない

という点です。

自営業者等に比べると、公務員や会社員の年金は手厚いものの、それぞれの目安額はねんきん定期便などでしっかり確認するほうがいいでしょう。