3. ねんきん定期便に記載されない「上乗せされるお金」
反対に、ねんきん定期便に記載がなくても上乗せして支給されるお金があります。
例えば、「加給年金」もその一つ。年下の配偶者や18歳未満の子どもなど、一定の要件を満たす家族がいる場合に、加給年金が受け取れるかもしれません。
2023年度では、配偶者が対象となるケースで22万8700円(年額)が上乗せされるため、ねんきん定期便の記載額より多く感じることでしょう。
ただし、申請しない限りは受け取れません。対象であるか不明な場合は、早めに年金事務所等に相談するようにしましょう。
同様に、振替加算についても記載がありません。
また、厚生年金基金の金額は2021年度よりねんきん定期便で確認できるようになりましたが、代行部分については記載がありません。
対象の方は別途確認しておくといいでしょう。
4. ねんきん定期便だけで老後の計画は難しい
ねんきん定期便は、老後の収入目安額を知るのにとても重要な書類です。あまり見たことがないという方も、定期的に確認するようにしましょう。
一方、ねんきん定期便だけで手取額まで正確にわかるわけではありません。年金振込通知書など、送付される書類にはしっかり目を通しましょう。
将来の年金について相談をするときは、「夫婦の年金」をまとめて行うと、家計の全容が見通しやすくなります。
参考資料
太田 彩子