2. 親が元気なうちにしておきたい対策とは
実家を相続してから悩まないように、できれば早い段階で今後の方向性や対策を考えておくことが大切です。
ここでは、実家の相続について親が元気なうちにしておきたい対策について解説します。
2.1 親の老後の希望をヒアリングしておく
不動産は相続財産の中でも分割しにくく、権利関係、管理の手間や費用など、相続にあたって考えなければならない項目が多々あります。
親の考えとして、このまま自宅に住み続けたいのか、住み替えを検討しているのかによっても方向性は大きく変わるでしょう。
まずは親の老後の希望をヒアリングして、今後の方向性について話し合うことが大切です。
その上で、今の段階でできる対策と相続後の対応についてどのような選択肢があるか検討してみてください。
2.2 資産状況を確認する
相続だけでなく親が突然倒れて入院した場合などに備えて、親の資産状況を把握しておきたいところです。
親の資産状況をまったく知らない状態の場合、急遽子どもがお金を準備しなければならない場面も出てくるでしょう。
相続となれば、仕事などで日々忙しい合間を縫って保有資産を確認し、相続人と遺産分割について話し合いをしなければなりません。
「預貯金」「株式」「不動産」「生命保険」「借入金」などの項目に分けて、プラスの資産とマイナスの資産の両方を確認しておきましょう。
金融機関や証券会社、生命保険会社、不動産の所在地など、資産がどこにあるのかだけでも把握しておくと、いざというときに保有資産を調べる手間を省くことができます。
また、法定相続人が誰であるかあわせて確認しておきましょう。
2.3 相続税の節税対策を検討する
生前贈与や生命保険の非課税枠を活用するなど、相続前からできる節税対策もあります。
遺言書を作成したり、不動産を購入した際の資料をまとめたりすることを検討することも大切です。
親と子どもそれぞれの現状や希望、資産状況に応じて、今からできる節税対策を検討してみましょう。
意見がまとまらない場合は、税理士などの専門家にも相談してみてください。