ゴールデンウィークも近づき、予定を立てている方も多いでしょう。

夏に65歳の誕生日を迎える方は、いよいよ公的年金の支給開始となります(特別支給の老齢厚生年金を除く)。

対象者には、日本年金機構から「老齢年金請求書」が送付されます。公的年金は申請制なので、書類を提出して請求する必要があるのです。

もし手続きを失念してしまうと、最悪のケースでは時効を迎えてしまうことも。

今回は、2023年夏以降に65歳になる方に向けて、「年金請求書」について解説します。

送付される時期や書き方について予習しておきましょう。

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1. 老齢年金請求書(事前送付用請求書)が届いたら

原則として、65歳の誕生日を迎える3ヶ月前になると、年金機構より「老齢年金請求書(事前送付用請求書)」が届きます。

書類が届いたら、以下の3つのことを行いましょう。

1.1 加入記録を確認する

年金請求書には、これまでの年金の加入記録が記載されています。まずは内容に「もれ」や「誤り」がないかチェックしましょう。

年金請求書の加入状況チェック(一部抜粋)

出所:日本年金機構「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」

特に年金の加入記録については、転職のタイミングで手続きが漏れ、空白期間があるケースがあります。

その他結婚のタイミングで「うっかり」届け出を失念しているケースもゼロではありません。

もし記載内容に不明点があれば、お近くの年金事務所に相談してみましょう。

1.2 年金請求書に必要事項を記入する

続いて年金請求書に必要事項に記入をします。

年金請求書の記載例(一部抜粋)

出所:日本年金機構「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」

同封された注意事項や記入例を参考にして、正確な情報を記載しましょう。

記載内容に不備があれば、訂正内容を記載する箇所もあります。

もし書き損じや紛失が起こった場合は、日本年金機構のホームページから年金請求書を再度ダウンロードすることもできます。

1.3 年金請求書を提出する

書類の準備が終われば、近くの年金事務所に持参もしくは郵送して提出します。

ただし、請求できるのは「受給開始年齢の誕生日の前日以降」である点に注意しましょう。

年金請求書が届くのは誕生日の3ヵ月前なので、提出までは自宅で保管する必要があります。

記載内容に不備等がなければ、書類提出後に年金証書と年金決定通知書が届き、その約50日後から年金の支給が開始されます。