3. 花王は連続増配により配当目的での投資ニーズも集める
花王は増配を長期間に渡り継続している企業です。2022年12月期決算では、2023年度も前年度2022年の148円から150円へ増配する見通しを発表。
会社予想の通りとなれば、1989年以降30年以上にわたって増配を継続してきた形となります。
このような長期にわたる増配は、配当目的で投資をする投資家にとっては安心感につながり、長期で保有を継続するインセンティブになるでしょう。そのため、一時的な悪材料で売りが出にくく、株価の下支え効果を発揮していると考えられます。
2023年2月〜3月にかけても、追加の悪材料が出ない中、無事増配を達成したことが安心感につながり、花王の株価は緩やかに回復基調になったと考えられます。
一方で、花王は株主優待制度を設けていません。この点に対して、優待の恩恵を受けにくい海外投資家や機関投資家の比率が高いため、公平性の観点を重視しているとしています。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。群馬県出身。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは資産運用や老齢年金、貯蓄、NISA、iDeCo、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児の母であり、趣味は執筆・読書、音楽鑑賞、写真、旅行。今の夢はYOASOBIのライブに行くこと。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年4月4日更新)。