3. 花王は連続増配により配当目的での投資ニーズも集める
花王は増配を長期間に渡り継続している企業です。2022年12月期決算では、2023年度も前年度2022年の148円から150円へ増配する見通しを発表。
会社予想の通りとなれば、1989年以降30年以上にわたって増配を継続してきた形となります。
このような長期にわたる増配は、配当目的で投資をする投資家にとっては安心感につながり、長期で保有を継続するインセンティブになるでしょう。そのため、一時的な悪材料で売りが出にくく、株価の下支え効果を発揮していると考えられます。
2023年2月〜3月にかけても、追加の悪材料が出ない中、無事増配を達成したことが安心感につながり、花王の株価は緩やかに回復基調になったと考えられます。
一方で、花王は株主優待制度を設けていません。この点に対して、優待の恩恵を受けにくい海外投資家や機関投資家の比率が高いため、公平性の観点を重視しているとしています。