40歳代で資産運用を始める際に考えておきたいこと
資産を守るための資産運用の必要性は理解できるものの、資産運用を始めるには、現在の生活をもとにした将来のライフプランを考える必要があります。
40歳代を基本として、一般的なライフプランの考え方を以下に紹介します。
人生100年時代の到来
まず考えておきたい事は、後何年生きるのか?という点です。
厚生労働省の調査によると、日本の平均余命は2021年の時点で男性が81.47歳、女性が87.57歳となりました。
1980年からの平均余命のグラフは、ずっと右肩上がりを継続しており、今後も伸び続ける見込みです。
現在40歳代の人は、人生100年時代を視野に入れてライフプランを計画したほうが良いでしょう。
健康寿命と平均余命が増えるにしたがって、支出は増えることが想定されます。
健康状態によっては、余計お金がかかるかもしれません。
長生きすることで、余計にお金が必要になることを、長生きリスクと呼ぶことがあります。
長生きリスクという言葉は、先進国ならではの悩みといっても良いでしょう。
残りの人生で稼げるお金と必要なお金
将来のライフプランを考える上で、今後何年働いてどのくらいお金が稼げるのか、シミュレーションが必要です。
これからの社会がどう変わっていくのか不明ですが、とりあえずは現行で多い「65歳定年」をベースとして考えます。
今の時点で45歳の人が働けるのは、おおよそ20年です。
今の会社で仕事を継続する想定で、あとどの程度稼げるのか、退職金の金額、65歳から年金をもらうとして、生涯どのくらいの年金が受け取れるのか、目処をつけておくと良いでしょう。
なお、将来受け取れる年金については、日本年金機構から毎年送られるねんきん定期便に記載されています。
獲得賃金は就業環境や労働形態によって大幅に異なりますので、自分の状況をもとに算出してみましょう。
収入の目処を立てた後は、どのくらいのお金が必要なのか考えます。
40歳代の一般的な支出は、日々の生活費に加えて、住宅ローンの残債や子供の教育費、趣味やレジャー費用ではないでしょうか。
各家庭によって必要な資金は大幅にことなりますが、仮に家族4人で月25万円使っている場合は、定年までのおおよそ20年間で6000万円必要になります。
詳しい計算によって支出が鮮明になると、嫌気がさして現実の直視を放棄したくなりますが、リアルを少しだけでも覗いておくと、今後の生活へ覚悟を決めることができます。