「年の差夫婦」は年金の増やし過ぎに注意！厚生年金受給者が知るべき「加給年金」 繰下げ受給のメリットとデメリットを知る

2. 「年の差夫婦」が知るべき加給年金と繰下げ受給の関係

繰下げ受給のデメリットとして1番目に挙げられるのは、「加給年金」が受け取れなくなる点です。

2.1 加給年金とは？

加給年金とは、年下の配偶者や一定の条件を満たす子どもがいる場合に上乗せして支給される手当てで、年金の「扶養手当」のようなイメージです。

妻が一定の要件※を満たす場合、1年あたり22万8700円が年金に加算されます。

さらに老齢厚生年金を受けている方の生年月日に応じて、配偶者の加給年金額に3万3800円から16万8800円が特別加算されます。

※年金受給者に扶養されていて65歳未満である、厚生年金や共済年金の加入期間が20年未満である

2.2 繰下げ受給をすると加給年金がもらえない

繰下げ受給の注意点として、日本年金機構は下記のとおり注意喚起しています。

加給年金額や振替加算額は増額の対象にならない。また、繰下げ待機期間（年金を受け取っていない期間）中は、加給年金額や振替加算を受け取ることができない。

引用：日本年金機構「年金の繰下げ受給」

加給年金は妻が65歳まで受給できるので、仮に10歳差の場合は最大で397万5000円にものぼります。

しかし繰下げ受給を選択すると待機期間中は加給年金が受給できなくなるため、慎重に判断する必要があるでしょう。