2. 厚生年金(基礎年金含む)を月額14万円以上もらうのに必要な年収は

厚生年金は、次の計算式で決定します。

2.1 厚生年金の受給額の計算式

出所:日本年金機構「は行 報酬比例部分」

A)2003(平成15)年3月まで:平均標準報酬月額×7.5/1000×平成15年3月までの加入期間
B)2003(平成15)年4月以降:平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以後の加入期間

(A+B)×0.995

※従前額保障の場合
※スライド率等については含まず
※乗率は昭和21年4月2日以降生まれの方の給付乗率

このように加入の時期によって計算式が異なるため、ここではわかりやすく2003年4月以降に加入したとして試算します。

2.2 試算条件

  • 2003年4月以降に厚生年金に38年間加入した
  • 国民年金は40年間未納なし
  • 配偶者や扶養家族なし

2.3 シミュレーション

厚生年金を7万3750円、年額にして88万5000円を受給するためには、平均標準報酬額はおよそ33万円が必要となります。

年収に換算すると約396万円です。

38年間ではなく40年間の場合、必要な年収はもう少し下がるでしょう。

国税庁によると、日本の平均年収は443万円です。年代があがるにつれて平均年収が高くなりますが、標準報酬月額の等級には上限があるため、年を重ねてからリカバリーするのは困難となります。

若いときから年収400万円近くを達成できれば、平均並みである月額14万円を目指しやすいでしょう。

一方で、女性はどの年代でも平均年収が400万円を超えません。扶養内で働く方も多く、老後の年金への影響も考える必要があるでしょう。