老後の「生活の柱」となる公的年金。「月20万円くらいもらえるのでは……」と考えていませんか。
株式会社400Fが「オカネコ 老後資金に関する調査」を行ったところ、毎年誕生日月に届く「ねんきん定期便」を理解していない人は30歳代で半数を超え、40歳代でも4割を超えていました(2025年6月26日公表)。※全国の『オカネコ』ユーザー434名を対象
ねんきん定期便は、50歳未満では保険料納付額やこれまでの加入実績に応じた年金額などが記載されています。ちなみに50歳以上では老齢年金の種類と見込額が記載されます。
また、ねんきんネットでは自身の老後の年金見込み額をみることができ、リアルな年金見込み額をみることで初めて老後が本気で意識できるでしょう。
現役時代の感覚だとせめて年金を月20万円はほしいと思う方もいると思いますが、実際にもらえている人は少ないもの。
今回は平均年金月額と、おひとりさまの老後の生活費もみていきます。
1. 厚生年金と国民年金の平均月額はいくら?「月20万円超えの人」は少ない
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに厚生年金と国民年金の平均的な受給額をみていきましょう。
1.1 「国民年金」男女別平均年金月額・受給額分布
- 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額:5万5777円
受給額分布(1万円刻み)
- 1万円未満:5万8811人
- 1万円以上~2万円未満:24万5852人
- 2万円以上~3万円未満:78万8047人
- 3万円以上~4万円未満:236万5373人
- 4万円以上~5万円未満:431万5062人
- 5万円以上~6万円未満:743万2768人
- 6万円以上~7万円未満:1597万6775人
- 7万円以上~:227万3098人
まずは公的年金の1階部分の「国民年金」。
男女・全体ともに月額5万円台が平均です。国民年金のみの方は、公的年金以外に、国民年金基金やiDeCoなどの私的年金で備えが必要です。