3. 60歳代・単身世帯「みんなの貯蓄」平均と中央値
それでは次に単身世帯のデータを確認します。
3.1 60歳代・単身世帯「金融資産保有額」
※金融資産を保有していない世帯を含む
- 平均:1388万円
- 中央値:300万円
3.2 保有額ごとの人数割合
- 金融資産非保有…28.5%
- 100万円未満…8.0%
- 100〜200万円未満…5.7%
- 200〜300万円未満…4.3%
- 300〜400万円未満…3.6%
- 400〜500万円未満…2.7%
- 500〜700万円未満…6.2%
- 700〜1000万円未満…4.6%
- 1000〜1500万円未満…6.6%
- 1500〜2000万円未満…3.6%
- 2000〜3000万円未満…6.8%
- 3000万円以上…16.9%
- 無回答…2.5%
単身世帯の中央値は300万円。二人以上世帯と比べると約400万円下がります。また、貯蓄額「500万円未満」の層がほぼ半分を占めます。
年金と貯蓄だけで安心して老後を過ごせる世帯は、多数派ではないということがわかりますね。
4.まとめにかえて
今回は、65歳以上の「老齢年金世代」の年金受給額とともに、いまの60歳代世帯の貯蓄事情を眺めてきました。
「人生100年時代」と言われる長寿時代を迎えた日本。公的年金だけで老後を乗り切れる世帯は決して多数派ではないでしょう。
預貯金をコツコツと増やす根気、長く働き続けるスキルと体力、そして資産運用で「お金にも働いてもらう」視点を持ちながら、遠い将来に備えていきたいものですね。
参考資料
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果」各種分類別データ
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和4年調査結果」各種分類別データ
足立 祐一