70歳代【おひとりさま】の貯蓄額は平均いくら？国民年金・厚生年金の月額も確認 70歳代ひとり世帯の平均貯蓄額・中央値

4. 70歳代の仕事事情。働く割合は？

厚生労働省が公表した「令和4年版高齢社会白書」で70歳以上で働く人の割合を見てみましょう。

4.1 70歳代以上の就業割合

• 70歳～74歳：33.2%
• 75歳以上：10.6%

2011年と2021年の10年間で比べると、75歳以上の方の就業率は大きな変化はありませんが、70歳～74歳は約10％も上昇しています。

今後、高齢化社会が進んでいくと、今まで以上に高齢者の方が働く姿を見ることが多くなるかもしれません。

働く理由は様々ですが、「年金」や「貯蓄」以外の収入源を確保するために、70歳以降も仕事をしているケースもあると考えられます。

5. 70歳代以降も「資産の寿命」を延ばす視点を

今回は、70歳代のおひとりさま世帯の貯蓄と年金事情についてお話をしていきました。

これからも物価上昇や年金不安などが続くかもしれません。老後を豊かに、安心して過ごすためにも、働く世代の方々は早いうちから貯蓄や資産形成などに取り組んでいきたいですね。

NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を利用して、毎月少額からコツコツと資産を積み上げていく方法もあります。ご自身の収入やご意向に合った方法で、計画的に老後の準備を進めてくださいね。

参考資料

• 厚生労働省「2021（令和3）年 国民生活基礎調査の概況」
• 厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況」
• 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［単身世帯調査］（令和4年）」
• 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
• 日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」
• 厚生労働省「令和4年版高齢社会白書 」

長井 祐人