3. 誤解ポイント2:社会保険料は掛け捨てではない

天引きの額が増えれば手取りが減るため、「損した」と感じてしまうかもしれません。

しかし、そもそも社会保険料は「払いっぱなし」というわけではありません。

例えば厚生年金保険料は、払えば払うほど受け取れる年金額があがります。

2021年度の厚生年金の平均受給額は月額約14.4万円。これだけで足りないと思うなら、たくさんの給料を得てたくさんの保険料を支払うことで、年金を増やすことも可能になります。

また健康保険からの給付にも大きな影響を与えます。

例えば傷病手当金。病気やケガをしたときに会社を休むと、一定の条件を満たす場合に給料の約3分の2が受け取れます。

実際の支給額を算出するときに使うのが「標準報酬月額」なので、給付を受けるのであれば高い方が得だと言えるでしょう。

同じ考え方で、出産手当金や育児休業給付でも標準報酬月額を使うため、いざというときは高い日額を受け取れます。

「少ないほうがいい」とは一概に言えないことが、おわかりいただけると思います。