コマツこと小松製作所(6301)の株価は2022年の秋口から堅調です。

2022年9月30日の終値が2611円だったところ、2022年12月30日が2876円、2023年3月16日が3182円と着々と株価を伸ばしています。2022年9月30日~2023年3月16日の上昇率は21.9%です。

小松製作所の2022年10月以降の株価推移(2022年9月30日~2023年3月16日)1/3

小松製作所の2022年10月以降の株価推移(2022年9月30日~2023年3月16日)

出所:各種資料をもとに筆者作成

その一因として、2022年度第2四半期の好業績や強気の業績見通し、発表された増配方針などが株価の上昇要因になったと考えられるでしょう。

今回はコマツの株価についてみていきましょう。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

【注目記事】「商船三井の株を1年前に買った人」その魅力的なリターンはいくらか【株主優待・配当金・株価】(2022年12月第5週)

1. 【コマツの株価】2022年度第二四半期決算で明らかになった堅調な業績

コマツの主力ビジネスは建設機械や車両です。

上昇のきっかけの一つは、2022年10月31日に発表された2022年度第2四半期決算でしょう。同決算では売上高が前年同期比+32.9%の8549億円、純利益が同+57.2%の821億円と堅調な結果に。

また、主力ビジネスの建設機械・車両部門の利益が同+60.4%の1042億円となり、主力ビジネスが堅調だったことも好感されたと思われます。

2022年度第2四半期決算における地域別の業績を見ると、日本や北米、アジア・オセアニアとさまざまな地域での販売が堅調で、バランスよく好業績をあげていることも安心材料になったといえるでしょう。

また、サプライチェーンの混乱などを背景に市況としては決して追い風ではなかった欧州においても、販売価格の改善を追い風に売上を拡大させたことも投資家に好感されたと思われます。

同決算発表会では2022年度の通期の業績見通しを発表しており、連結売上高を前年比+6577億円の3兆4600億円、純利益を前年比+731億円の2980億円としました。

年度を通じて堅調な業績を予想したことも、株価の上昇要因と考えられます。

2. 【コマツの株価】増配見通しも株価の上昇要因に

2022年度第2四半期決算では、好調な業績を背景に2021年度の96円から2022年度は128円への増配見通しも発表しました。

見通し通りの配当が実現すれば、2年連続の増配となります。

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出所:株式会社小松製作所「配当金について」

出所:株式会社小松製作所「配当金について」

一方で、配当性向は40%程度で安定しており、好業績を背景とした無理のない増配を実現できる見通しが立っていることも、株価の下支え要因となっていると思われます。

3. 【コマツの株価】円高傾向にもかかわらず好業績を維持

主力ビジネスの建設機械・車両における海外売上が2019年度時点で86%に上るなど、海外売上比率の高いコマツでは、為替変動が業績に大きな影響を与えます。

2022年は総じて円安でしたが、2022年9月から年末にかけては円高傾向であったため、コマツにとってアゲンストな環境とみられていましたが、2023年1月31日に発表された第3四半期決算では10-12月のみの売上で増収・増益を達成。

2022年第2四半期の堅調な業績見通しを維持しました。このことが投資家に安心感をもたらし、2023年1月末以降コマツの株価は一段高になったと思われます。

4. 【コマツの株価】足元は円高の巻き戻しも追い風に

2023年1月末以降は、それまで小松製作所にとってアゲンストであった為替相場が、やや円安方向に振れ始め、小松製作所の業績にとっては追い風の相場動向となったと思われます。

米ドル円の為替相場の推移(縦軸:円)(2022年9月30日~2023年3月16日)3/3

米ドル円の為替相場の推移(縦軸:円)(2022年9月30日~2023年3月16日)

出所:各種資料をもとに筆者作成

2022年第3四半期決算で業績見通しを維持したことに加えて、為替相場も味方して、2月以降もさらに株価は上昇していったと考えられるでしょう。

5. コマツの株価は北米・中国の動向や為替相場に着目

コマツの2022年度第二四半期決算短信の中で、中国については経済活動の停滞により業績が思わしくなかったことが書かれています。

今後は、ゼロコロナ政策の解除などにより経済回復が待たれる中国や、売上比率の高い北米の業績動向が同社の株価を見通すうえで重要な要素となると考えられます。

また、海外売上比率の高い同社においては為替動向も変動要因となります。コマツの主要ビジネス地域の業績や、為替相場に注視していきましょう。

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参考プレスリリース

  • 楽天証券「楽天証券、NISA・iDeCo 2021年新規口座開設が業界最多に!」2022年3月30日

制作:株式会社モニクルリサーチ

参考資料 

宮野 茉莉子