2.【ENEOSホールディングスの株価】慎重な見通しが株価下落の要因か
通期の慎重な見通しにもかかわらず、ENEOSホールディングスの2022年度第一四半期の決算は堅調でした。
在庫評価込みではオイル価格の上昇や円安が追い風となりましたが、在庫評価の影響を除いても営業利益で年度計画の34%に達するなど、良好な結果でした。
しかし、この好決算が株価に与えた影響は限定的で、むしろ夏場以降ENEOSホールディングスの株価は一段安となります。
背景には、ENEOSホールディングスが慎重な業績見通しを維持したためと思われます。
2022年第一四半期時点で、ENEOSホールディングスは新型コロナウイルスや資源価格の不確実性を理由に、業績見通しを据え置きとしたのです。
特に原油価格をはじめとした資源価格については、ENEOSホールディングスの業績と密接に関係するものです。その資源価格の先行き不透明感に懸念を示した業績見通しをふまえて、投資家は慎重に構えたと考えられます。