児童手当の所得制限撤廃をめぐり、何かと注目されている児童手当。

毎月継続的に支給される児童手当は、子育て世帯にとって必要に感じる方も多いでしょう。

実際、児童手当はどのように使われることが多いのでしょうか。

ARINA株式会社が運営「おうち教材の森」では、日本全国の中学生以下のお子さんをお持ちの親御さんを対象に「子ども手当・児童手当は何に使っていますか?」とアンケート調査を実施。

2023年2月20日に結果が公表されました。くわしく見ていきましょう。

児童手当や所得制限とは

そもそも児童手当とは、中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育している方に対し一律の金額が支給される制度です。

児童手当の支給額1/4

出所:内閣府「児童手当制度のご案内」

3歳未満は一律1万5000円、小学校終了前は1万円(第3子以降は1万5000円)、中学生は一律1万円が支給されますが、所得制限限度額・所得上限限度額もあります。

所得制限限度額を超えると月額一律5000円となり、さらに所得上限限度額も超えると支給されないのです。

児童手当の所得制限の目安年収2/4

出所:内閣府「児童手当制度のご案内」

所得制限をめぐっては、「子育て支援は平等にするべき」「累進課税制度で納めている高額所得者が、給付金をもらえないのはおかしい」など反対の声もあります。

児童手当のリアルな使い道

では現在児童手当を受給している方は、何に児童手当を使っているのでしょうか。ARINA株式会社から見ていきます。

「子ども手当・児童手当は何に使っていますか?」の問に対し、もっとも多かった回答は「子どもの将来の為の貯金」でした。

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出所:ARINA株式会社「【調査結果】子ども手当・児童手当は何に使っていますか?1位は『子どもの将来の為の貯金』!」

次いで「生活費」「習い事費」「学習塾費」「投資」と続きます。

「子どもの将来の為の貯金」とした理由として、以下の声がありました。

  • 普段の生活では、余裕が無く貯金ができないから、せめて児童手当は貯金するようにしています。
  • 前に子ども手当をしっかり貯めると200万円ほどになると聞いて貯めよう、大学などお金がかかるときに使おうと思ったからです。
  • 今後のことを考えると、大学費用などのために貯金をしておきたい。

受給できるのは中学校卒業までですが、むしろ教育費用が増えるのはこの後です。

教育費に向け、できる限り貯金に回している様子がわかります。

一方、「生活費」として回答した方は、理由を以下のように答えています。

  • 子どもの将来資金に貯めたいが、余裕がない。
  • 子どものために貯金したいと思いますが、生活費として使っています。
  • 毎月の生活費が少し足りないのでそこに充ててしまう。
  • 生活費や子どもの部活や学校で必要な物を購入する際に使っている。

教育費のピークは高校~大学と言われますが、中学生までの子どもを育てるのにもお金がかかります。

将来への貯金が大事とわかりつつ、日々の生活費や学校費用に使っている世帯もまた多いようです。

教育費用は年々負担に

教育費のピークと言われる大学学費は、年々増加傾向にあります。

文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」によると、昭和50年の国立大学の授業料は3万6000円。入学料の5万円を足しても、4年で19万4000円でした。

しかし、最新版では入学料が28万2000円で授業料が53万5800円です。つまり、4年間の総額は242万5200円にのぼります。

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出所:文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」

比較的安いイメージのある国立大学でも、200万円を超えるのが普通です。

こちらは国の基準なので、実際にはさらに上乗せされる費用や教科書代などもあるため、負担はもっと多いでしょう。

私立大学や下宿等の場合は、さらに教育費の負担が高まります。

児童手当はすべてを貯金に回しても約200万円なので、大学の費用は基本的にまかなえません。

それでも教育費貯金の足しになるため、所得制限の近辺という方は制限にひっかからないように考えてしまうかもしれません。

子どもの将来を考えた貯金

児童手当の使い道を聞いたアンケートでは、「子どもの将来の為の貯金」が1位となりました。

日々の生活費の補填に使う家庭も多く、子育て世帯にとって児童手当はなくてはならない存在といえます。

児童手当の所得制限についてはさまざまな議論があがっており、財源の確保が課題であることも事実です。今後の動向にも注目しましょう。

参考資料