1. 60歳代世帯の「貯蓄」のリアル
まずは、60歳代の二人以上世帯の金融資産保有額を、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」で確認してみましょう。
1.1 60歳代世帯「金融資産保有額」
※金融資産を保有していない世帯を含む》
- 平均:1819万円
- 中央値:700万円
平均値は一部の大きい値に引っ張られ、しばしば実態とはかけ離れたケースが散見されます。
例えば、年収2000万円、500万円、200万円の社員が1人ずついた場合、「平均年収」は900万円になります。これでは、あまり実態を捉えているとは言いにくいですね。
「中央値」は、データを小さい順に並べた時に、ちょうど真ん中に来る値を示したものです。よって、「平均」ではなく、「中央値」でみた方が、より実態に近いといえます。
では次に、保有額ごとの人数割合を見てみましょう。