信越化学工業の2018年3月期Q1(4-6月期)の業績は全ての利益で前年比2桁増益を達成し、好発進の印象。世界で好調の半導体関連株。今後も半導体バブルが続くのかを判断する重要な企業であり、イベント。

決算のハイライト

2018年3月期Q1(4-6月期)実績は、対前年同期比+12%増収、同+24%営業増益、同+19%親会社株主に帰属する当期純利益増益と順調な仕上がりとなった。

同社は2017年3月期決算発表時に今期業績予想を公表していなかったが、機能性化学品、半導体シリコン、電子・機能材料、加工・商事・技術サービス事業のセグメントで同営業増益を達成した。特に半導体シリコン事業の営業利益の増益率は対前年同期比+45%増と際立った。

2018年3月期通期業績予想を公表。売上高は対前期比+9%増収の1兆3,500億円、営業利益は同+12%増益の2,680億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同+8%増益の1,900億円とした。半導体シリコン、塩ビ化成品の両セグメントの好調な増益見通しを考慮すると保守的な印象が強い。

ここに注目!!!

投信1編集部では、半導体シリコン事業の収益動向に注目している。主力の300mmウエハーの値上げ効果が期を追うごとに増益幅が拡大するほか、200mmウエハーも数量回復でフル操業、値上げ交渉の進展など、業績への貢献が大きそうだとみている。

LIMO編集部