4. 平均より自分の「厚生年金や国民年金」の受給見込額が大事
今回ご紹介したのは、現在公的年金を受給されている方の2021年度末時点での年金額です。
年金額は毎年改定されるため、今の現役世代の方が年金を受給する頃には、水準が変わっている可能性が高いでしょう。
また、個人差が大きいことがグラフからもよくわかりました。平均や現状だけでなく、自分自身の年金見込額を知っておくことが重要になります。
確認する方法としては、日本年金機構が運営する「ねんきんネット」があります。
ねんきんネットではこれまでの納付記録なども確認できるため、念のため未納期間がないかなども確認しましょう。
また、ログイン等が不要の「ねんきん定期便」でも年金見込額が確認できます。
毎月誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」には、50歳未満の方は「これまでの加入実績に応じた年金額」、50歳以上の方には「年額の見込額」が記載されています。
50歳未満の場合は今後納付予定の保険料が反映されていないため、実際よりも少ない金額になることに注意しましょう。
5. 厚生年金が15万円あっても老後の対策は万全に
厚生年金受給者のうち男性の64.2%は「月平均15万円以上」を受給できているようです。
ただし、今回ご紹介した金額はあくまで「今の高齢者の受給額」のため、まずは自分自身の年金見込額を確認してみましょう。
老後の支出額も個々によって異なります。
老後生活をシミュレーションし、足りない老後資金の準備を始めていきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2022年12月)
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」
- 日本年金機構「ねんきんネット」
- 日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」
太田 彩子