3. おひとりさま女性「年金だけ」で生活できるか
では、将来は年金収入だけで生活することができるのでしょうか。
総務省「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年) 家計の概要」によると、一般的な65歳以上・高齢単身無職世帯の月の支出は以下のとおりです。
3.1 65歳以上で「単身無職世帯」の月の支出
支出合計:14万4747円
- 消費支出:13万2476円
- 非消費支出:1万2271円
厚生年金が月に15万円程度あれば、平均的な生活は送れると考えられます。
ただ、実際には公的年金の受給額や家計の収支状況、ライフスタイルにより個人差が出てくるでしょう。
例えば上記の支出の場合、内訳をみると住居費は1万円台となっています。
持ち家の人ばかりではないでしょうし、賃貸の方は家賃の上乗せが必要です。そうなると、15万円でやりくりするのは難しいかもしれません。
さらに、おひとりさまは「病気や介護」などに直面した時に備え、上乗せした貯蓄を用意しておく必要があるでしょう。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)