1. 年金制度のおさらい
さいしょに年金のしくみを整理しましょう。日本の公的年金制度は「2階建て構造」などと呼ばれますね。
図のように、20歳以上の全ての人が加入する国民年金と、会社員や公務員が上乗せ加入する厚生年金から成り立ちます。
国民年金のみに加入している人(自営業者などの第1号被保険者)は、毎月保険料を自分で納めます。厚生年金や共済年金に加入している人(会社員や公務員などの第2号被保険者)は、毎月の保険料を勤務先と折半で負担し、保険料は毎月の給料から天引きされます。
第2号被保険者に扶養されている配偶者(第3号被保険者)は、個人としては保険料を負担する必要はありません。
受給要件を満たす場合に受け取れる年金は、国民年金のみに加入していた場合は「老齢基礎年金」のみ、厚生年金に加入していた場合は「老齢基礎年金+老齢厚生年金」となります。
次では、厚生年金・国民年金の「ひとり分の年金月額」を、厚生労働省の最新データをもとに見ていきましょう。