4. 国の保険でもある年金
年金保険料未納のリスクは、財産の差し押さえだけではありません。
もちろん受給できる年金にも大きな影響を与えます。
4.1 老齢年金
「どうせもらえないから」という理由で未納にしていると、当然ながら将来の老齢年金が受け取れません。
今は自営業という方でも、将来は会社に勤めて厚生年金に加入するかもしれません。
この場合は強制的に厚生年金保険料が天引きされますが、もし年金の未納期間が長ければ、せっかく厚生年金保険料を納めても受給資格が得られない事態になります。
4.2 障害年金
年金には、老齢年金だけでなく一定の障害を負って働けなくなったときに受け取れる「障害年金」もあります。
万が一を支える国の保険という位置づけですが、未納期間が長ければ障害年金も受け取れなくなります。
4.3 遺族年金
また家族が亡くなった場合、その方に生計を維持されていた遺族が受け取れる「遺族年金」もあります。
こちらも未納期間が長ければ、受給資格が得られなくなるため注意が必要です。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)