1.【2022年の日経平均株価】グローバルなインフレと金融引き締め

2022年は年初からグローバルなインフレの加速が注目されてました。

以下は米国の全同月比の消費者物価指数(期間は2021年1月~2022年12月。全商品・全都市の消費者。以下特記ない限り同指標を元に記載)の推移ですが、2021年後半から2022年半ばにかけて右肩上がりに上昇していることがわかります。

米国の消費者物価指数(全商品・全都市の消費者を対象としたもの。前年同月比)2021年1月~2022年12月(月次データ)

出所:U.S BUREAU OF LABOR STATICS「Consumer Price Indexをもとに筆者作成

このような中、米国の中央銀行のFRBが年初には0%程度であった政策金利を引き上げる、利上げをはじめるとの懸念が高まりました。なぜならFRBは年率2%程度のインフレ率を目標としており、2022年の水準は明らかに目標を上回っていたからです。

2022年は年初から春先にかけて日経平均が下落しましたが、この下落はグローバルなインフレの加速や金融引き締めの流れが、景気減速をもたらすとの懸念を背景としたものだと考えられます。

次の図は米国の株価指数であるS&P500と並べたものですが、米国株もまた年初に大きく下落してることがわかります。

日経平均とS&P500の推移(2021年12月30日~2023年1月27日)

出所:各種資料をもとに筆者作成

このように、多くの国の株価が大幅に下落したのです。