日経平均は2700円台を回復するが伸び悩み

2023年1月27日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比19円81銭高の2万7382円56銭となりました。

先週は米半導体関連銘柄が上昇した流れを受けて東京市場でもハイテク株が買われ、24日には心理的節目となる2万7000円を上回りました。

ただし、その後は伸び悩み、小幅に上下する動きでした。

今週の動きはどうなるでしょうか。27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比28ドル67セント高の3万3978ドル08セントで終えています。

6日続伸ですが上げ幅はわずかでした。前日までの5営業日で約900ドル上昇していたため、利益確定の売りが出やすい局面でした。

同日朝方に発表された2022年12月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が前年同月比4.4%上昇と市場予想どおりでした。

ただし、上昇率が11月の4.7%から鈍ったことからインフレ懸念が後退しました。

市場では足元で、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの観測が広がりつつあります。

そこで注目されるのは、31日から2月1日にかけて開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)です。

FRBは利上げ幅を徐々に縮小させており、今回の利上げ幅は0.25ptというのがほぼ織り込み済みです。ただし、パウエル議長などが会見でタカ派発言をするようであれば、失望売りになる可能性があります。

2日には欧州中央銀行(ECB)の金融政策会合の結果も発表されます。3日には米国1月の雇用統計、サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数なども発表されます。いずれも景況感を占う重要な指標であり注目されます。

国内では3月期企業の第3四半期決算が相次いで発表されます。前四半期は円安効果により数字の上での好業績となる企業が増えましたが、今四半期は逆に円高傾向にあることから今後の見通しを下方修正する企業も出てきそうです。

短期的な数字に一喜一憂するのではなく、中長期的な視点で銘柄を選びたいところです。