65歳までに住宅ローンを完済するプランをシミュレーション

たとえば70歳で完済する住宅ローンを組んだ人は、当初はどこかで繰り上げ返済をして完済を前倒しにするつもりだったと考えられます。よくあるのが60歳で退職金を受け取り、住宅ローンの残債を一括返済するパターンです。

しかし、一括返済によって手元資金がほとんどなくなるようであれば、病気やけがでお金が必要になったときに生活が困窮してしまいます。

そこで、一部の繰り上げ返済にとどめ、残りを65歳までに返済するのも1つの方法です。

これから退職を迎える年代は、60歳で完全にリタイアする人は多くないと考えられます。60歳以降は収入が減り、住宅ローンを返済するのも大変かもしれません。

しかし、働けるうちに住宅ローンを完済できれば、65歳以降に年金生活になってから貯蓄の取り崩しを最小限に抑えられます。60歳以降も住宅ローンが残る人は、無理なく返済できる働き方を考えましょう。

40歳で1800万円の金利1.0%、返済期間30年の住宅ローンを組んだ場合の60歳時点での繰り上げ返済を試算してみましょう。

試算には、金融広報中央委員会のシミュレーションを使用します。