首都圏の中学受験が本格化しています。
埼玉県の1月10日解禁を皮切りに、千葉県では1月20日、そして東京都と神奈川県は2月1日が入試解禁日と、中学受験組の親子にとって緊張の日々が続いています。
全国的には少子化が進んでいるものの、東京都の子どもの人口は2025年まで増加傾向が続くと予想され、中学受験に関しては大学入試のように「全入時代」とは程遠い状況です。
ますます過熱する首都圏の中学受験。出願方法もネット出願が主流となり、一部の中学を除くと複数回同じ学校の入試を受けられるなど変化が起きています。
埼玉からスタートする首都圏の中学受験
首都圏の中学受験は、自治体によって解禁日が異なります。
私立中学や難関国立大学附属中のある東京では、2月1日が解禁日。埼玉や千葉では一足早く、1月中から入試が行われています。
近畿圏(大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県)では「1月の第2土曜日または第3土曜日」と統一され、2023年は1月14日(土)が入試解禁日でした。
一方、首都圏ではそういった取り決めがなく、自治体ごとに決まっています。
そのため、中学受験をする小学生達の多くは、隣接する自治体で先にお試し受験が可能となっています。
最も早く解禁される埼玉県の私立中学を受験し、本番に備えるというものです。
もちろん、埼玉県内の私立中が本命の受験生もいますが、「お試し受験」として首都圏から志願者が殺到する中学もあります。
例えば、栄東中学校では毎年志願者が1万人を超え、1月17日時点での出願者数は1万3000人を超しています。
入試での特待生制度の基準点数も公表しているため、御三家などの最難関中を目指している受験生も、入試を受けながら直前期の立ち位置を確認できるメリットが魅力的です。
東京本命組にとって本番直前の「千葉の私立中学受験」
埼玉県内の中学入試解禁から十日後に、千葉県が入試解禁日となります。
千葉県内では千葉御三家と言われる「試験会場が幕張メッセ」で有名な市川中が1月20日(金)、東邦中が1月21日(土)、そして渋谷教育学園幕張中は1月22日(日)と受験日が異なります。
東京のように「御三家の併願は不可能」ではなく、併願先や慣らし受験として選ばれることもあります。
とはいえ、東京や神奈川の学校が本命という受験生が千葉の私立中学を受験する場合、埼玉と千葉でも受験となると、本命校の間隔が十日間隔となります。
本命校を控えている中で、連続で受験するかどうかは各家庭の判断によって分かれます。
また、千葉御三家の中でも、渋谷教育学園幕張中は千葉県内唯一の鉄緑会の指定校です。
本命校の受験生だけでなく「鉄緑会の指定校に合格したい」「渋幕で力試しをしたい」と考える最難関中を目指している受験生がしのぎを削る学校です。
安全圏の受験生は限られており、受験する際は「本命校に備えて本番の緊張感に慣れておきたい」という気持ちで臨むのが望ましいでしょう。
翌日に合否が判明する女子御三家
2月1日が解禁日となる東京や神奈川の中学受験。
東京の男女御三家(開成・麻布・武蔵、桜蔭・女子学院・雙葉)を筆頭に、サンデーショック(2月1日が日曜日の場合、2月2日を入試日とする学校がある)がない限り、解禁日である2月1日に入学試験が行われます。
最難関中学の入試は一回のみですが、御三家に次ぐ難関中学では複数回の受験日が設定されています。
例えば、今年の豊島岡学園女子中は1回目の入試日が2月2日(木)、2回目が2月3日(金)そして3回目が2月4日(土)と三日連続で行われます。
中学受験では大学受験などとは異なり、合否判定が入試日の翌日に判明することが多いです。
そのため、第二志望受験前に本命校に合格していることが分かりますが、女子御三家の合否は翌日の2月2日(木)に判明するため、残念ながら本命校と縁のなかった受験生は併願先の入試を受けることになります。
豊島丘女子中の1回目が2月2日(木)に設定されていることで、併願先として選んでいる受験生の多くは合否が不確かなまま同校を受験することになります。
その結果、優秀な生徒を獲得することにもつながっています。
また、豊島岡女子と共に新女子御三家と言われることの多い鷗友学園女子中は、2回目入試の出願期間が2月4日(土)となっており、駆け込み受験できる体制を敷いています。
2回目以降の募集人員は減るのが基本
一方の男子御三家の合否は、2月3日(金)に分かります。2月2日(木)も併願校を全力で受けつつ吉報を待つしかありません。
複数回の入試を行う学校では一回目が一番募集人員が多いのが基本です。
共学校の最難関であり、鉄緑会の指定校である渋谷教育学園渋谷中では、一回目の入試(2月1日)と二回目(2月2日)の募集人員は70名ですが、他校の合否が判明している2月5日(日)に行われる三回目の入試の募集人員は23名と狭き門になっています。
中学受験は後半になると合格定員の枠が狭くなるため、少しでも早く合格したいという心理が働くのが当然です。
コロナ禍も影響し、WEB出願が主流となり「出願を受け付けているなら受験させよう」と複数校受験のハードルが低くなっています。
しかし、私立中学受験の場合は受験料が2万5000円前後と決して安くはありません。複数回受験の優遇措置や割引制度を確認することが肝要です。
短期勝負の中学受験
中学受験では、小学3年生や4年生頃から本格的に塾通いをし、何年もかけて本番に向けて準備をしていきます。
その反面、入試本番では慣らし受験も含めると、首都圏の中学受験は約1ヶ月の短期間で終わります。
来年以降に中学受験を考えている家庭では、子どもの偏差値だけに焦点を当てるのでなく、今から1ヶ月に渡る受験で起きるありとあらゆる併願パターンを考慮していくことが必要です。



