筆者が銀行員時代、シニア世代のお客様から、「昔は銀行にお金を預けておけば、10年で2倍になった時代もあった」とったお声をしばしば聞きました。
では、いまはどうでしょう。メガバンクなどの普通預金の金利は0.001%となっています。
100万円を1年間預けて、利息は10円。そこから税金が引かれ実際に手元に残る利息は約8円です。
店舗を持たないネット銀行であれば、金利はもう少し高いかもしれません。それでも、「預貯金だけで資産が殖える時代」でないのは明確でしょう。
また、公的年金の受給額は、2021年度、2022年度と2年連続引き下げられています。
シニアを取り巻く「お金事情」は、決してやさしいものではないでしょう。こんな中、いまの70歳代はどれほどの貯蓄を持っているのか気になる方もいるのではないでしょうか。
70歳代いえば、多くの世帯が既に年金生活をスタートしている時期。そんな70歳代でも「貯蓄がない世帯」が一定数いることが分かっています。
今回は、金融広報中央委員会の調査結果より、いまの70歳代の貯蓄事情を円グラフで見ていきます。