大発会は2年ぶりに下落するがその後は下げ渋り

2023年1月6日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比153円05銭高の2万5973円85銭となりました。先週は4日が大発会で、3営業日しかありませんでした。

大発会は前営業日比で377円64銭安の2万5716円86銭でした。日経平均が大発会に下げるのは、21年以来2年ぶりです。ただし、その後は下げ渋りました。

2023年1月5日、6日は小幅に上昇し、ザラ場中には一時、2万6000円台を回復する場面もありました。

今週の動きはどうなるでしょうか。

2023年1月6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比700ドル53セント高の3万3630ドル61セントで終えています。同日発表された22年12月の米雇用統計で、非農業部門の雇用者数が前月比22万3000人増と市場予想(20万人増)を上回りました。

一方で、平均時給は前月比0.3%増と、市場予想(0.4%増)を下回りました。

賃金インフレが鈍化していることが示されたことから、市場では米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するという警戒感が後退し、幅広い銘柄に買いが入りました。

東京株式市場は、2023年1月9日は成人の日の祝日で休業ですが、週初から底堅い展開になることが期待されます。

さて、今年の相場はどうなるでしょうか。

雇用統計の結果などから金融引き締め懸念はやや和らいだものの、相場全体の底入れにはまだ時間がかかりそうです。逆に、世界的な景気後退から企業の業績が下振れする可能性が高いでしょう。

一方で、国内市場は底堅い動きが続いており、銘柄によっては上昇のチャンスもあります。引き続き、米国の金利動向や株価に振られる展開が続きそうですが、決算発表などで好業績の銘柄を中心に物色したいところです。

2023年1月12日には米12月消費者物価指数(CPI)が発表されます。

投資家の間では、インフレはすでにピークアウトしているという声も出ています。その点では、数値が好転しても織り込み済みといったところです。

逆に、インフレ懸念が強まる結果になった場合は、失望売りにつながるため注意が必要です。