2. JTに今から投資する人が知るべきリスク3つ

高配当銘柄であるJTの増配公表を受け、投資を考える方も少なくないでしょう。

たばこ事業のほか、医薬品・加工食品も展開するJTは、業績が景気に左右されにくいディフェンシブ銘柄としても人気です。

一方で、今から投資をする方には知っておきたいリスクもあります。

2.1 JTのリスク1.ロシア市場におけるたばこ事業

JTは2022年3月9日に年初来安値2000円をつけていますが、その理由の一つとしてロシアによるウクライナ侵攻が挙げられます。

JTの「2022年度 第3四半期 決算説明会資料」によると、2022年12月期修正連結業績見込において、ロシア市場が占める割合はJTグループ全体の売上収益の約11%、また調整後営業利益の約21%を占めていると公表されています。

また「2022年12月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」ではロシア市場におけるたばこ事業について、グループ経営からの分離を含めた選択肢の検討を継続していると公表しているものの、今後の見通しや業績への影響については合理的に見積ることができないとしています。

もし撤退などの選択肢がとられた場合には、業績などに大きなマイナスの影響を及ぼすことが考えられるでしょう。