2022年は、金融市場が混乱しました。円安が急速に進行し、物価が上昇するといった、昨年とは大きく異なる様相を見せました。その背景について、簡単に振り返りたいと思います。
きっかけはサプライチェーンの混乱
年初を思い出して原因を考えると、まずはコロナ禍の影響が挙げられます。コロナ禍によって、サプライチェーンの混乱が発生しました。
たとえば半導体のサプライチェーンの混乱によって、パソコンがなかなか手に入らないという状況が続きました。
そして、アメリカではコロナの影響で労働力が市場に戻らず、生産に遅れが生じることもありました。買いたい人がいても売るものの生産が追い付かず、物価が上がっていくということが起きました。
そして2月には、追い打ちをかけるように、ロシアによるウクライナへの侵攻が起こり、原油価格が高騰
しました。インフレはさらに加速し、アメリカでは物価上昇率が一時、年間8%超の水準に達しました。