4. 老後資金の準備は「早め早めの対策」を
今回は、年金受給が始まる60歳代の貯蓄額について見てきました。
ときに2000万円を超えるともいわれる「老後資金」は、多くの世帯にとって一朝一夕で準備できるものではないでしょう。
資産を増やすための選択肢は、大きく分けて3つあります。
- 毎月の収支を改善し毎月の貯金額を増やす
- 収入を上げ、毎月の貯金額を増やす
- お金に働いてもらう
1の「家計収支改善」、そして2の「収入アップ」は、資産を増やすための基本的な心構えではありますね。とはいえ、これだけでは限界があるでしょう。
そこで視野に入れたいのが3の「お金に働いてもらう」という選択肢。つまり資産運用でお金を育てていく発想です。
預貯金とは異なり元本割れのリスクもありますが、長く運用することで、リスクを抑えながら複利のチカラでお金を効率よく育てることにも繋がります。
国の税制優遇制度「つみたてNISA」や「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」を活用して、少額からの積立投資からスタートを検討してみるのも一案でしょう。
参考資料
- 公益財団法人生命保険文化センター「『老後』とはいつから?」
- 厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況 結果の概要 1 主な年齢の平均余命」
- 金融審議会「市場ワーキング・グループ第21回(厚生労働省提出資料)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2021年(二人以上世帯調査)」
宮内 勇資