子どもを持つ世帯の貯蓄と負債の状況とは

次に、「児童のいる世帯」の貯蓄を紹介します。

貯蓄に関しては厚生労働省「令和3年国民生活基礎調査(令和元年)」のデータからみると、貯蓄率は以下のとおりでした。

出所:厚生労働省「令和3年国民生活基礎調査(令和元年)の結果からグラフでみる世帯の状況」

グラフをみると、約5組に1組である20.8%が「100万円未満しか貯蓄がない」と答えています。

一方で、100〜1000万円の割合は他の世帯よりも高くなっています。

厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」によれば、「児童のいる世帯」の「1世帯当たり平均貯蓄額」は723万8000円。

平均借入額は以下のとおりです。

出所:厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」

子育て世帯の負債額

  • 借入金がない‥38.9%
  • 借入金がある‥55.8%

 

  • 50万円未満:1.0%
  • 50~100万円:1.2%
  • 100~200万円:2.3%
  • 200~300万円:1.9%
  • 300~400万円:1.3%
  • 400~500万円:0.8%
  • 500~700万円:2.1%
  • 700~1000万円:3.1%
  • 1000~1500万円7.1%
  • 1500~2000万円:7.7%
  • 2000~3000万円:15.2%
  • 3000万円以上:10.1%
  • 借入金あり額不詳:2.0%

「1世帯当たり平均借入金額」は1119万7000円です。借入の内訳は不明ですが、住宅ローンやカーローンなどが挙げられるでしょう。

まとめると、「18歳未満の児童を持った世帯」の家計は以下のとおりです。

18歳未満の児童を持った世帯の家計

  • 平均所得:813万5000円
  • 平均貯蓄金額:723万8000円
  • 平均借入金額:1119万7000円

なかには「水準がかなり高い」と感じる方もいるでしょう。これらの数字はあくまで「児童(18歳未満の未婚の者)」を持った世帯の平均です。

子どもの年齢が0歳の夫婦と17歳の夫婦なら、所得に差が生まれるのはおかしな話ではありません。年収600万円だからといって、けっして子育ては難しいわけではないのです。