日本の「平均年収400万円台」という数字は、30年以上も変わっていません。

実際に、国税庁の「民間給与実態統計調査」を確認しても400万円台で推移しています。それどころか、平均年収はゆるやかに下がっているともいえるでしょう。

一方で、他国は平均賃金が上がる傾向にあります。なぜ日本だけ平均賃金が変わっていないのでしょうか。

2023年がはじまった今、日本の平均年収を振り返りながら、今後について考えてみるのもいいでしょう。

本記事では「平均年収400万円」が30年以上変わっていない日本の現状をみていきます。

日本人の平均年収「400万円台」は本当に変わっていない?

まずは日本人の平均年収の推移について確認しましょう。

国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、平均年収は以下のとおりです。

令和3年(西暦2021年)の平均年収

平均給与:443万円

  • 男性の平均給与:545万円
  • 女性の平均給与:302万円

次に、30年間の平均給与の推移を厚生労働省の資料より確認しましょう。

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出所:厚生労働省「図表1-8-2 平均給与(実質)の推移(1年を通じて勤務した給与所得者)

出所:厚生労働省「図表1-8-2 平均給与(実質)の推移(1年を通じて勤務した給与所得者)

平成3年(1991年)には平均年収470万円を超えており、現在よりも高い数値を記録します。

それ以降日本の平均年収は「約400万円台」であり、30年以上ほとんど変わっていないといえます。

それどころか、それまで400万円台後半だったものの、2008年以降は400万円台前半となっています。

平均賃金を他国と比較。30年以上横ばいの日本

次に、他国と比較してみましょう。ここではOECDの平均賃金で比較します。比較する国は以下の5カ国です。

  • アメリカ
  • イギリス
  • ドイツ
  • フランス
  • 日本

OECDのサイトで、1990年から2021年までの平均賃金(Average wages)を比較してみました。

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出所:OECD「Average wages」

出所:OECD「Average wages」

1990年時点では、日本は5カ国中第3位でした。しかし、2021年には、1990年当時日本より下だったフランスやイギリスに越され、大きな差をつけられています。

韓国やオセアニア諸国(オーストラリア、ニュージーランド)と比較しても以下のとおりです。

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出所:OECD「Average wages」

出所:OECD「Average wages」

日本は、1990年時点では日本より低かった韓国やニュージーランドにも追い抜かされています。

さらに、日本以外の国は順調に平均賃金が上昇している一方で、日本は「ほとんど変わっていない」といえるでしょう。

このように日本の年収や賃金を見ても、「30年以上変わっていない」といえ、さらには他国に「追い抜かされている、もしくは差をつけられている」状態であるといえます。

なぜ年収が変わらないのか

他国は順調に平均賃金が上がっている一方で、日本は30年以上変わっていません。

なぜこれほどまでに平均年収が変わらないのか、それにはさまざまな原因があると考えられます。

その一つとして、企業は労働者に対して十分な教育ができていない部分もあるでしょう。

以前の資料にはなりますが、経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課(委託先:みずほ情報総研株式会社)「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」のデータによると、日本のIT人材は、会社の教育・研修制度や自己研鑽支援制度に対する満足度が国際的に見ても低くなっています。

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出所:経済産業省商務情報政策局 情報処理振興課 (委託先:みずほ情報総研株式会社)「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」

出所:経済産業省商務情報政策局 情報処理振興課 (委託先:みずほ情報総研株式会社)「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」

また、同資料によれば、日本は世界的に見てもイノベーション能力が低いといえます。

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出所:経済産業省「第2節 我が国のイノベーションの創出に向けた課題」

出所:経済産業省「第2節 我が国のイノベーションの創出に向けた課題」

教育に投資できなければ従業員の労働生産性が上がらず、イノベーションや技術革新に結びつきにくくなるでしょう。

賃金がなかなか上がらない理由の一つとして、日本の課題は「人材への投資」があると考えられます。

年収を上げるためのキャリアプランを考えよう

平均年収が上がらない理由は数多くありますが、一方で環境はなかなか変えられません。

年収については年代によっても違いますし、また業種や職種、企業規模などによってもさまざまです。

どのようなキャリアを積むかで将来の年収も変わってきますし、今は60歳代で働く方も多く、仕事を長く続ける可能性が高い地代です。

1年のはじまりの今、ご自身の働き方や年収について一度じっくり考えてみるといいでしょう。

また、転職や副業、スキルアップ、資格取得など、ご自身でできることについても考えていきましょう。

参考資料 

LIMO編集部