1. 年金支給額を上げる「繰下げ受給」とは
厚生年金や国民年金といった公的年金は、基本的に65歳から受給開始となります。
しかし、65歳よりも後に受給開始年齢を遅らせることで、受給額を増やすことができます。これを年金の繰下げ受給といいます。
1.1 繰下げ受給したときの増額率【早見表】
繰下げ受給をする場合、1ヵ月受給を遅らせるごとに0.7%増額されます。 年齢と月ごとの早見表は次のとおりです。
1.2 66歳の増額率(1ヶ月ごと)
- 66歳0ヵ月:8.4%
- 66歳1ヵ月:9.1%
- 66歳2ヵ月:9.8%
- 66歳3ヵ月:10.5%
- 66歳4ヵ月:11.2%
- 66歳5ヵ月:11.9%
- 66歳6ヵ月:12.6%
- 66歳7ヵ月:13.3%
- 66歳8ヵ月:14.0%
- 66歳9ヵ月:14.7%
- 66歳10ヵ月:15.4%
- 66歳11ヵ月:16.1%
66歳に受け取ったとしても、最大で16.1%の増額になります。さらに75歳まで繰り下げれば、84%の増額。
もし年金支給額が月額15万円の場合、27万6000円に増える計算です。
しかし、ここで「75歳まで受給をずらすと、その分回収できるのか?」という疑問がわいてくるかもしれません。
せっかく増額しても、受給期間が短ければトータルでは損をするという考え方もできます。そこで次では、損益分岐点のシミュレーションをしてみましょう。