4. 今からでも年金は増やせる?

平均年収を稼いでいても、平均通りの年金を受けられるとは限りません。

今から公的年金の受給額を増やす方法として、まず「現役時代の年収を上げる」ことが挙げられるでしょう。

また、「繰下げ受給」で、年金受取を後ろ倒しすることで、年金額を増やすこともできます。

本来の年金受給開始年齢は65歳。これを1カ月遅らせるごとに受給額が0.7%増えます。

繰下げ受給の上限年齢は75歳なので、最大10年(120カ月)繰下げた場合、年金額は84%アップするわけです。

受給開始までの生活資金が確保できていれば、検討したい制度ではあります。とはいえ、人間は何歳まで生きるかはわかりません。

繰下げ受給を考えたときは、資産状況や健康状態をトータルで考慮しながら、慎重に検討していく必要があるでしょう。

また、加給年金が受け取れない、税金・社会保険料の負担が増える、といったデメリットもありますので、安易に受給額を上げることが正解とは言い切れません。