「人生100年時代」の到来がうたわれるように、日本人の平均寿命は延びています。

厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況」によると平均寿命は男性81.47歳、女性87.57歳。ちなみに1990年は男性75.92歳、女性81.90歳でした。男女ともに、この30年でおよそ6年長くなっています。

平均寿命の延びと共に世帯構造や就業事情、金銭事情にも変化が現れているようです。

そこで今回はシニア世代、特に70歳代の独居世帯のお金事情にスポットをあて老後の生活事情を紐解いていきます。

【注目記事】厚生年金220万円なら「後期高齢の保険料」が10万円天引き!容赦ない手取りに愕然

1. 年金世代「独居シニア世帯」は増えている

まずは世帯構造の変化について、「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」を参考に1986~2021年までをグラフで確認します。

「65歳以上の者がいる世帯」の世帯構造の変化

出所:厚生労働省「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」

1986年は「三世代世帯」が44.8%と半数を占めており、「夫婦のみ世帯」が18.2%、「単独世帯」が13.1%でした。

これが、2021年になると「三世代世帯」が9.3%で「夫婦のみ世帯」(32.0%)、「単独世帯」(28.1%)と変化しています。