「厚生年金、ひと月15万円では？」シニア女性が年金の振込額に目を疑ったワケ年金世代のシングル世帯「ひと月の生活費」平均はいくら？

1. 年金世代のシングル世帯「ひと月の生活費」平均はいくら？

総務省統計局「家計調査報告　家計収支編　2021年（令和3年）平均結果の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯の月の支出は「14万4747円」です。

年金世代のシングル世帯の場合、ひと月15万円ほど年金収入があれば暮らしていけそう、という印象がありますね。

では、実際に支出の内訳について見ていきましょう。

【年金世代】65歳以上「シングル・無職世帯」の家計収支

出所：総務省統計局「家計調査報告　家計収支編　2021年（令和3年）平均結果の概要」

実収入：13万5345円（うち社会保障給付12万470円）

実収入約13万5000円に対し、トータルの支出は約14万5000円です。この世帯の場合、毎月9402円の赤字となります。

また、ひと月の実収入約13万5000円のうち、公的年金収入（社会保障給付）は約12万円。

生活スタイルや居住地などによっても個人差はありますが、「年金だけでゆとりを感じながら暮らしていける」単身世帯は決して多くはないでしょう。

厚生年金を月に15万円受け取れていれば、65歳以上・単身無職世帯の月の平均支出額「14万4747円」をカバーできそうでしょうか。

いまの年金世代の受給額事情をながめながら紐解いていきましょう。年金から引かれる税や社会保険料などが、意外な落とし穴になりそうです。