老後の厚生年金や基礎年金(国民年金)は、通常65歳から受給することができます(特別支給の老齢厚生年金を除く)。

ただし、65歳で受け取らずに66歳以降75歳までに繰り下げることで、公的年金の金額を増やすことができます。

この場合、繰下げた期間によって増額された年金を受け取ることができます。これを年金の繰下げ受給といいます。

しかも、その増額率は一生涯変わることはありません。

とても魅力的な制度である一方、注意点もあります。繰下げ受給制度の概要とともに、利用した方がいい人、しない方がいい人の特徴を見ていきましょう。

なお、特別支給の老齢厚生年金は繰下げの制度がないため、特別支給の老齢厚生年金を受け取った上で65歳以降の年金を受け取るか、「繰り下げる」か選択しましょう。

昭和27年4月1日以前生まれの方は70歳までの繰り下げですが、昭和27年4月2日以降生まれの方は、75歳まで繰下げができるようになっています。

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