相次ぐ物価高騰により、家計の負担は増すばかりです。こんなに大変なのは我が家だけなのでは?と考えてしまう人も多いのではないでしょうか。

各世帯ごとの所得は、職業や労働形態によってさまざまです。他の家庭の家計事情が気になるのは当然ともいえるでしょう。

本記事では、世帯年収600万円を一つの基準として、相対的な年収600万円世帯の割合や、生活の様子を紹介しています。

また、各所得世帯ごとにみた貯蓄と負債の割合、老後に向けた資産形成の方法についても言及しています。

相対的に見た自分の世帯の所得状況や、今後の資産形成について、気になる方はぜひ記事内容をご確認ください。

世帯年収600万円台の割合は7.9%

まずは、厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」から「各種世帯の所得等の状況」について、調査結果を以下の表にまとめました。

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出所:厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」をもとに筆者作成

出所:厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」をもとに筆者作成

世帯年収としてもっとも多いのは0~200万円。全世代を対象とした調査となっているため、老後の生活を送る高齢者の割合が多く含まれていると考えられます。

これらを除いた世帯年収では、300万円ごとに見た場合でのボリュームゾーンが「世帯年収200~400万円」になります。

しかし400万円以上になると、少し割合に変化が見られます。

200~400万円の割合45.2%に対して、400~700万円の割合は26.7%です。

その中で年収600万円世帯とされる600~700万円の世帯は全体の7.9%でした。

年金受給世帯を考慮しても、世帯年収600万円を超えている家庭は少ないようです。

世帯年収600万円台家庭の「生活の様子」

世帯年収を見る上で特徴的なポイントは、世帯の所得が上がるにつれて、教育費の割合が増えている点と、世帯所得が低い家庭ほど食費の割合が多い点です。

世帯所得による教育費の差は特に顕著で、ヒエラルキーの壁が生じる要因にもなっています。

低所得世帯の食費の多さは、共働きによる家事時間の喪失に伴い、出来合いのものや外食でまかなう割合が増えているためと厚生労働省の調査チームは推察しています。

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出所:厚生労働省「2019年 全国家計構造調査 家計収支に関する結果」

出所:厚生労働省「2019年 全国家計構造調査 家計収支に関する結果」

※年間収入5分位階級

  1. 〜452万円
  2. 452〜593万円
  3. 593〜747万円
  4. 747〜958万円
  5. 958万円〜

世帯別に見た貯蓄残高と負債割合

総務省統計局による「家計調査(貯蓄・負債編)2020年調査結果」の世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況によると、世帯収入600万円台を含む5分位階級のⅡとⅢの負債のほとんどは、住宅ローンとなっています。

平均の貯蓄、負債金額についても一覧表にまとめました。

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出所:総務省「家計調査(貯蓄・負債編)2020年調査結果」をもとに筆者作成

出所:総務省「家計調査(貯蓄・負債編)2020年調査結果」をもとに筆者作成

世帯所得の額に比例して、負債の金額も多くなっています。

第Ⅰ階級〜459万円までの世帯の負債現在高383万円、住宅、土地負債の割合89.3%という調査結果を見る限りでは、世帯所得500万円前後を境に、家計の支出と収入のバランスが異なるように思えます。

【年収600万円台世帯】資産形成による老後資産の確保

住宅ローンの残債があるのに資産運用に回す資金はどう捻出するのか?という声もありますが、先に住宅ローンの繰り上げ返済を目指すか、同時進行で運用を行うか、については意見が分かれるところです。

金利が高い場合は繰り上げ返済の効果が大きくなりますが、低金利で借りている場合、想定される運用益と繰り上げ返済を行った時の損得勘定を行う必要があります。

住宅ローンの繰り上げ返済のために、運用期間が短くなる是非は熟慮の余地があります。

運用期間とリスク許容度

資産運用のリスクコントロールは、一般的に運用期間が短い場合は低リスクな運用商品を選び、長い期間の運用を想定する場合、投資信託を始めとしたややリスクが取れる運用商品を選びます。

老後資金の資産形成を検討する場合、運用期間が短くなると選択肢の幅が狭くなるため、できるだけ早めにスタートしたほうが良いでしょう。

まとめにかえて

年収600万円台世帯の割合や生活の様子についてみていきました。

世帯年収600万円以上はやや少数派であることがわかります。ただし、教育費や住宅ローンが家計を圧迫していることがわかりましたね。

負債を抱えた状態で老後の資産形成を考えるのは難しいものですが、老後は誰にでも訪れます。

つみたてNISAやiDeCoを使った資産形成は長期運用の強みです。長い期間の運用を考える場合、ぜひとも検討したいところです。

参考資料

LIMO編集部