「投資で儲けた!」などという羨ましい話がチラホラ聞こえてくる中で、意外に多いのが、高学歴エリートが投資ではいまいち成功していないというケース。

受験戦争を勝ち抜いた偏差値エリートゆえ、勉強は得意。投資について一通りは勉強し、基礎知識は身につけたはずなのに、投資はうまくいかない、あるいは投資自体をやめてしまう人も少なくありません。

今回は、プロ投資家や博士といった高学歴の人でも陥りやすいNG行動を集めてみました。

大きくポジションを張れない(張るところまでたどり着けない)

投資にリスクはつきものです。これは間違いありません。

ただし、リスクにも色々あります。顕在化するタイミングや確率も異なりますし、そのリスクが顕在化した際にどの程度の影響を受けるかというのもそれぞれ異なります。

投資で成功してきた人たちを見ると、そうでない人たちと比べてリスクの見極めが上手だと言えます。

では、うまくいかない人たちはどこでつまづいているのでしょうか?

ほとんど起きそうにもないことに対して悩みすぎて、結果として考えるのに疲れ、考えることそのものをやめてしまうのは顕著なケースです。

勉強ができる人はリスクを事前に洗い出すことことに長けている傾向にあります。しかし、問題はリスクをリストアップした後。リストに並んだリスクの数が多すぎると、どれも一様なリスクだと思い込んでしまい、その顕在化する頻度やインパクトの分析が十分でなくなるように見えます。

最終的に「投資ってめんどくさい」となり、大きな投資をしないで今日を迎えている人も多いです。投資をしないと損もありませんが、儲けもありません。

素直に成功者のアドバイスに従えない

投資に成功した人たちに「秘訣は何ですか?」と聞くと意外に丁寧に教えてくれるものです。

投資は釣りと似ているところがあります。とりあえず釣れている人の仕掛けのマネをするとか、釣れている人のポイントに近づいてみて、釣果を上げたという経験のある人も多いでしょう(あまり邪魔をしてはいけませんが)。

投資に興味がある人で、成功した人の話を聞きたがる人は多いですが、意外にも教えられたように実行する人は少ないのではないでしょうか。

人間ですから、「騙されたらいけない」、「自分なりの考えを試したい」といった警戒心や野心は誰にでもあります。ただ、そうした要素が強すぎて、せっかく成功者がコツを教えてくれるのにそれを信用できないのは残念なことです。

世界で最も有名な投資家ウォーレン・バフェットがどれだけ声高に、「ROEが高く、継続して利益を計上している歴史があり、マネジメントが優れている企業を長期で保有するのが良い」といってみても、業歴が短く事業内容がよくわからない銘柄を短期で売買したがる人は多いです。

バフェットが言うことに耳は傾けるのですが、最終的には信用していないのです。

「型を崩す」という言葉がありますが、型を崩す前には型が必要です。

刺激がないことに耐えられない