年金生活に入るまでに貯蓄をどう増やすか

老後資金に2000万円が必要と言われますが、受給している年金額や月の生活費によってはそれ以上必要なご家庭もあります。

まずはご自身のご家庭の月の収支を計算し、年金生活になるといくら赤字になるのかを明確にすることが大切でしょう。

可能であれば生活をダウンサイジングすることで、月の赤字をできるだけ減らすことができれば、老後の必要額も変わります。

仕事は一旦辞めてしまうと状況によっては再就職が難しいため、年金生活に入るまでにどれだけ貯蓄を増やせるかが重要となってくるでしょう。

健康を維持してできるだけ長く働くのは、老後資金を貯めるのに有効な手段です。その他にお金を増やす方法として、資産運用も良いでしょう。

先程見たように、リタイア世帯は企業年金や個人年金を生活費として使っています。これから老後を迎える方は、この「私的年金部分」を手厚くする必要があります。

厚生労働省は個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」について、加入対象年齢を64歳以下から69歳以下に引き上げるよう、社会保障審議会の部会に提示したと各種メディアで報じられましたが、このような制度を利用して老後資金に備える必要性は増しています。

現行のiDeCoは64歳以下まで

出所:厚生労働省「2020年の制度改正」

現役世代であればこのような制度を利用したり、60歳代であればNISA制度を利用して資産運用をはじめる方法もあります。

リスクはありますが、きちんと調べて自分に合った方法で運用することで、貯蓄を増やすことも可能でしょう。

リタイアするまでは貯蓄を守る、増やす方法は複数あります。今できることについて、改めて考えていきましょう。

参考資料

宮野 茉莉子