サラリーマン大家はリスクに無頓着すぎる?

今月は、前回に続き、もう少し精神論を語らせていただきたいと思いますのでお付き合いください。

ある会員Aさんから、このようなご質問をいただきました。不動産投資の真髄を知った人だけが感じることができる真理ですので、そのままご紹介させていただきたいと思います。

「不動産投資を1年間やってみて、アパマン経営の形態は、その人の属性とステージにより様々であり、何がいいとは一概にはいえず、大事なのはむしろ借金を多くして買い進めることではなく、最終的には借金無しの純資産の形成を目指さないと危ないということに気がつきました。他方、一般の不動産投資セミナーでは、ともかく銀行からたくさんの融資を引いて家賃総額を上げたものだけがヒーローだ!みたいな風潮が蔓延していて、サラリーマン大家の人たちはあまりにリスクに無頓着に見えます。これでは、空室率が拡大すれば、そのうち破綻者がたくさんでてくるはずで、(中略)皆さんはこうした基本的なアパマン経営に伴うリスクについて知っていても見ないようにしているのか、あるいは知らないのか(理解できない?)どちらでしょうか?」

Aさんは、とにかく毎回良い質問をされるので、相談を受ける私も「鋭いなぁ〜」、と関心していたのですが、約1年をかけて不動産投資の真のリスクを理解し、そのコントロール方法を身につけられたようです。

さて、Aさんは、不動産投資を始めようと考えて勉強をはじめた当初、その極意は、不動産投資の入り口に立った人の多くが感じる、「フルローン」「地方」「築浅」「RC」がキーワードであると考えていました。

しかし、1年後。このような投資を本当に有効なものとして運用ができる人は、いかに銀行からフルローンを引いて高利回りなRC物件を購入できるか、ではなく、「リーシング」「管理」「税務」さらに「数年後の出口戦略」に精通した人だけであるということを悟ります。

「不動産投資って、まったく会社経営と同じなんですね〜」
「皆が言ってるような片手間でできる商売ではありませんでした・・・」と。
(とはいえ、わかっている人が投資するとそんなに手間もかかりませんね・・)

そう、ファンドなどが投機目的で行うものは別として、不動産投資はれっきとした商売なのです! Aさんのご質問に対する私の解答は、「ほとんどの人が本当のリスクを知らず、または本当のところを理解せずにハイリスクな投資をしている」です。

拡大路線の先にある大きな落とし穴