3. 老後の生活費は?
では一般的に老後の生活費はどのくらいかかっているのでしょうか。
生命保険文化センターがおこなった意識調査によると、夫婦2人の老後生活で最低限必要な生活費はひと月平均22.1万円です。
また、旅行やレジャー、趣味などを上乗せしたゆとりある老後の生活費としては平均36.1万円となっています。
先述した資料によると、年金が所得に占める割合は約62%でした。月に換算すると約17万円です。
公的年金は老後収入の柱となりますが、それだけでは一般的には不足していることがわかります。
公的年金の減額や物価上昇がすすむ中、「ゆとりある老後」を迎えるためには今からしっかりと資産を殖やす努力をする必要がありそうです。
4. 50歳からすべきこと1:ねんきん定期便を確認
50歳以上の方に届くねんきん定期便には、「老齢年金の種類と見込額(年額)」という項目に、65歳から受け取れる年金の見込み額が記されます。
現時点での納付状況が60歳まで続いた場合でシミュレーションされているので、実際の受給額に近い数字になります。
まずは、65歳以上でリタイヤした場合の年金収入を確認すれば、老後の生活をおおまかにイメージすることができます。その際、夫の年金だけでなく、夫婦ともに受け取る年金額をチェックするようにしましょう。
執筆者
筑紫女学園短期大学卒業後に株式会社三井住友銀行に入行。リテール営業に従事し、卓越した成績を残す。24歳で2年間銀行を休職し青年海外協力隊員としてフィリピンでボランティアをするなど異色の経歴を持つ。受賞歴多数。現在は金融IT企業で個人向け資産運用のコンサルティング業務を行う。老後資金の準備や相続の相談などを得意とし自身の投資歴20年以上。一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。
監修者
LIMO編集部は、LIMO編集長である宮野茉莉子を中心に、経済や資産形成や資産運用といった投資をテーマとし、金融機関勤務経験者である編集者が中心となって情報発信を行っています。加えて「くらしとお金」に関係する旅行、園芸、ショッピングや外食といった身近なテーマを各種専門家である編集者がわかりやすく解説します。LIMO編集部のメンバーは、大手金融機関で機関投資家としてファンドマネージャーや証券アナリスト、証券会社やメガバンク、信託銀行で富裕層・準富裕層への資産運用アドバイス担当、調査会社のアナリスト、ファッション誌の編集長、地方自治体職員、ネットメディアの経験者などで構成されています。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ47年、正確には565か月となります。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、FP2級、AFPなどの資格保有者が複数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。LIMOは株式会社ナビゲータープラットフォームが運営しています(最新更新日:2024年4月22日)。