1. 65歳からの所得と内訳
まずは、厚生労働省の調査結果をもとに2011年~2020年の世帯ごとの所得金額平均を見ていきましょう。
2020(令和2)年の1世帯当たり平均所得金額は、「全世帯」が564万3000円となっており、「高齢者世帯」が332万9000円となっています。
所得の内訳は以下のとおりです。
2. 総所得 332万9000円
- 稼働所得 71万7000円(うち、雇用者所得58万7000円)
- 公的年金・恩給 207万4000円
- 財産所得 22万9000円
- 年金以外の社会保障給付金 2万1000円
- 仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得 28万8000円
高齢者世帯では「公的年金・恩給」が62.3%、「稼働所得」が21.5%となっています。
公的年金だけでなく、老後も勤労収入や不労所得と合わせて生活されている方もいるようです。
合わせて、生活の意識調査もみておきましょう。
「高齢者世帯」では、50.4%が「苦しい」との調査結果となっており、「ゆとりがある」は全体の4%という結果になりました。
「ゆとりある老後生活」からほど遠い現状があるようです。
執筆者
筑紫女学園短期大学卒業後に株式会社三井住友銀行に入行。リテール営業に従事し、卓越した成績を残す。24歳で2年間銀行を休職し青年海外協力隊員としてフィリピンでボランティアをするなど異色の経歴を持つ。受賞歴多数。現在は金融IT企業で個人向け資産運用のコンサルティング業務を行う。老後資金の準備や相続の相談などを得意とし自身の投資歴20年以上。一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。
監修者
LIMO編集部は、LIMO編集長である宮野茉莉子を中心に、経済や資産形成や資産運用といった投資をテーマとし、金融機関勤務経験者である編集者が中心となって情報発信を行っています。加えて「くらしとお金」に関係する旅行、園芸、ショッピングや外食といった身近なテーマを各種専門家である編集者がわかりやすく解説します。LIMO編集部のメンバーは、大手金融機関で機関投資家としてファンドマネージャーや証券アナリスト、証券会社やメガバンク、信託銀行で富裕層・準富裕層への資産運用アドバイス担当、調査会社のアナリスト、ファッション誌の編集長、地方自治体職員、ネットメディアの経験者などで構成されています。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ47年、正確には565か月となります。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、FP2級、AFPなどの資格保有者が複数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。LIMOは株式会社ナビゲータープラットフォームが運営しています(最新更新日:2024年4月22日)。