1. 65歳からの所得と内訳

まずは、厚生労働省の調査結果をもとに2011年~2020年の世帯ごとの所得金額平均を見ていきましょう。

出所:厚生労働省「2021年国民生活基礎調査の概況」

2020(令和2)年の1世帯当たり平均所得金額は、「全世帯」が564万3000円となっており、「高齢者世帯」が332万9000円となっています。

所得の内訳は以下のとおりです。

出所:厚生労働省「2021年国民生活基礎調査の概況」

2. 総所得 332万9000円

  • 稼働所得 71万7000円(うち、雇用者所得58万7000円)
  • 公的年金・恩給 207万4000円
  • 財産所得 22万9000円
  • 年金以外の社会保障給付金 2万1000円
  • 仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得 28万8000円

高齢者世帯では「公的年金・恩給」が62.3%、「稼働所得」が21.5%となっています。

公的年金だけでなく、老後も勤労収入や不労所得と合わせて生活されている方もいるようです。

合わせて、生活の意識調査もみておきましょう。

厚生労働省2021(令和3)年国民生活基礎調査の概況より

「高齢者世帯」では、50.4%が「苦しい」との調査結果となっており、「ゆとりがある」は全体の4%という結果になりました。

「ゆとりある老後生活」からほど遠い現状があるようです。